診療についてのお願い

皆さま、こんにちは。小児科の松原です。
最近は本当に多くの患者さまが来院されるようになって、小児科も回りきらずに皆さまにもご不便をおかけしているかもしれません。
本日はそのような状態だからこそ、来院される皆さまにも是非ご理解いただきたいことがありますので、いくつかお願いさせていただきます。

コロナ禍で当院でもかぜ外来を予約制にしていたときはそうだったのかもしれませんが、かかりつけ医の予約が一杯でとの理由で当院を受診される方も結構います。
今回の疾患について初めて受診するのであれば問題ないのですが、時々かかりつけ医の処方がなくなるので、同じ薬の処方を希望される方がいます。
診察の上、同じ結論になり飲み慣れも考慮して同じ処方をするのは構わないのですが、必ずしもその処方が適切とは思えず変更や追加を考えたい場合もあります。
違うのに、と思いながら処方をすることは医師としては絶対できませんので、どうであれ全く同じ処方を希望される方は、ご面倒でもかかりつけ医の受診をお願いします。

なかなか症状が改善せず、他の医院を受診後に当院に来られる方もいます。
ケースによりますが、初診では受診時の評価を行うことが精一杯のこともあり、よくおしかりを受けます。
言い訳をさせてもらえれば、責任のある判断をする以上、正しい情報がある程度必要ですが、その情報量が少ない場合、初診のみで判断することは非常に困難です。
かかりつけ医が大事なのは、普段の受診状況から、今後の状態の変化やどのような治療が受け入れやすいかが判ることに尽きます。
当院にも複数の医師がおり、前回の受診時とは別の医師が診療を行うこともよくありますが、同じカルテを使用していますので情報を共有して診療を行うことが可能です。
お子さまの病状がなかなか好転せず、ご心配なことは十分理解できますが、だからこそ正しい判断を行うためには、何回か受診するなど情報量の蓄積が必要なこともご理解ください。

当院では現在、小児の入院受入れを行っていません。
間違えて来院される方が最近増えてきていますので、改めてお知らせします。入院が必要な場合は桑名市総合医療センターや市立四日市病院、JA海南病院などに紹介しています。
当地に来てまもなく2年になりますが、前任地と比較して桑名市周辺は入院が必要な小児の医療資源が非常に乏しいです。
そのため、通常は当院でワンクッション置いて紹介することが基本ですが、曜日や時間帯、伺った症状や希望される検査によっては入院施設の受入可能時間なども考えて直接受診することも勧めています。
依頼をお断りすることになり大変恐縮ですが、そのあたりの事情も考慮した上のことですので、ご理解ください。
以上、最近の診療で気づいたことですが、よりよい診療を行うためにも、ご利用の皆さまにもご協力いただけるようお願い申しあげます。